夢日記は超危険!?背筋がゾッとする5つの実体験


夢日記を知っていますか? 夢日記とは眠るときに、枕元にペンとノートを常においておき、目覚めた直後に夢を思い出して記録したものの事です。連続的に夢日記を記録して観察することによって、一説には、自分では気づかない深層心理や抑圧された本当の願望などを探ることができたり、クリエイティブな発想のきっかけをつかめるという話もあります。

また、夢には「明晰夢」といって、自分がいま夢を見ていると自覚できる夢がありますが、この明晰夢の経験者はしばしば、「夢は自分の思い通りにコントロールできるようになる」といいます。夢の中で好きな体験ができるなら、偶然を待つより意識的に明晰夢を見られるようになりたいですよね。その訓練方法としても、夢日記を毎日付けると良いとわれています。

しかし、夢日記は実は超危険という側面があるのをご存知でしょうか。昔から、夢に囚われると現実との区別がつかなくなる、夢をもてあそぶと発狂してしまうと言ったこわい話があるのも事実。

そこで今回は夢日記をつけた結果起きた、背筋がゾッとするようなお話をお伝えします。ではご覧ください。

未来の予知夢を自動書記

30代のデザイナーAさんは、新しいインスピレーションを求めて夢日記を始めました。もともと勘の鋭い体質でしたが、或る夜突然ものすごくリアルな映像とストーリーが閃きます。彼は目をつぶったまま、ざざぁっとものすごい勢いでそれを書きとりました。

その夢によれば、核戦争で荒廃しきった地球で、透明なバリアに覆われた空間に空中都市を建設し、わずかに生き残った人間たちがそこに暮らしています。長老たちは異星人と取引をし、環境回復に彼らの技術支援を受ける代わりに、彼らと人類の雑種交配を受け入れるのです。全ての光景があまりにリアルで鮮明なため、これは予知夢、あるいは過去の本当の体験ではないのかという想いが頭を離れ無くなります。

その後も更に強烈な夢の自動書記体験が続いたため、Aさんはついに精神の危険を感じて夢日記を止めます。そして、「金輪際このようなことは望まない」と固く念じて眠るようにしてからは現象は止んだそうです。

 

夢が制御不能の深みにはまる

40代のBさんはユング派の心理学に興味を持ち、自分の深層心理を探るべく数年間夢日記をつづけました。初め断片的にしか描けなかったものがやがて詳しく書きだせるようになり、面白くなってきます。

おどろおどろしい混沌とした夢の連続した時期を過ぎると、水が澄むように夢の内容も穏やかになるのですが、今度は逆に神話や精霊のようなテーマが現れはじめ、それがどんどん現実離れしてゆきます。ファンタジーそのものの世界はとても楽しいものでした。

ですがこの状態を続けては現実生活でのリアリティを失いそうで危険だと感じるようになります。Bさんは、自分が夢日記にのめり込みすぎ、そのことで心身が消耗してしまったとふり返っています。

「夢の中のイメージが成長し、変化するのを観察するのは楽しいが、専門的な指導者や経験者の観察なしに行うのは危険だ」と実感したそうです。

 

悪夢の経験がトラウマに

短大生のCさんは、失恋をきっかけに精神世界に興味を持ち、夢日記を始めますが、一ヶ月目くらいから夢と現実の記憶を混同するようになりました。行っていない旅行に行った気になっていたり、夢で買ったドレスがないと探し回ったりするため、だんだん人と会話がかみ合わなくなり、口数が減っていきます。

そのうち明晰夢が増えてくるのですが、肉が飛び散る交通事故や刃物で刺される犯罪被害など、悪夢で味わうリアルな苦しさや恐怖感を現実のストレスとして受け、一種のPTSDを起こしてしまいました。しだいに頭がぼんやりして食欲が無くなり、日常生活にも支障が出始めます。

眠るのが怖いのですが、それでも夢を見ればそれを記録していました。幸い、たまたまアパートを訪ねた彼女の母親が、激やせして顔色が悪く情緒不安定になった彼女の異変に気づき、精神科に緊急入院させます。

こうしてようやく夢日記をやめることができたのですが、Cさんは「夢日記は自分のコンディション次第で危険な精神状態を誘発する。興味本位では絶対やらない方がいい」と言っています。

 

テレパシーで告白する転校生

高校生のDくんが、ネットで知った夢日記をつけ始めて1週間ほどたった夜のこと。不意に転校生のFさんを夢に見ます。格別意識したことの無いFさんをどうして夢に見たのか不思議でしたが、それきり忘れていました。しかししばらくしてまたFさんが夢に現れ、こんどは「思い切って告白します。D君のこと、大好きだよ」とほほえむのです。

「僕は潜在意識レベルの交信がキャッチできるようになったのかもしれない」それ以来、DくんはFさんのことが気になって仕方がありません。気が付くとFさんを目で追っています。Fさんは目が合うとあわてて視線をそらしました。明らかに意識しているようです。

それから2日後。下校中、逆方向のはずのFさんがD君の後をついてくるのに気づいたDくんは、ついにFさんに告白しました。「Fさん、僕も君のこと大好きだよ!」 びっくりしたのはFさんです。

「は?『も』ってなに!? 意味わかんないんですけど。私、今から彼氏んち行くし。」Dくんは、Fさんが夢を通じ、自分にテレパシーで告白してきたのだと解釈していました。

でも、もちろんそれはすべて全くの思い込みだったのです。「あの時はなんでFさんの夢を見たのかわからないって思ってたけど、要するに彼女が僕のタイプだったんだと思う。その自覚がなかっただけ」赤っ恥をかいたDくんは、夢日記を止めました。今はクラスの別な女の子と付き合っています。

 

夢の自分が生活を乗っ取る

最後はアラサーのOL、Eさんの話。彼女の場合は、たまたま見たアイドルとのリアルな性夢が忘れられず、もっと思い通りの夢を見られるようになりたいと考えました。夢で体験したアイドルの、汗の匂いや重ねた肌のなめらかな感覚が生々しく、ものすごくトクをした気分になったのです。

なんとかしてまたあんな夢が見たいという、きっかけは笑い話のようなことでした。夢日記が夢をコントロールするトレーニングになると信じた彼女、初めは遊びごころからでしたが、夢の筋書きを変化させるコツがわかってくると、次第にのめり込んでいきます。

やがて眠っているときが本当の自分の世界なのではないかという妄想に陥るようになりました。それまでどちらかと言うとおとなしかった彼女は夢の中で自分をセクシーな女王キャラクターに作り上げ、彼女の自我はまるで本当に自分がそうなったかのような膨張を引き起こします。

会社では「誰にものを言っているの?」と上司に反抗したり、ひとりごとを言ってはにやにや笑うなど、はたから見て明らかに挙動がおかしくなっていきました。いつのまにか、休日でも出かけるより眠ることが楽しみになってしまい、すっかり生活のリズムと精神のバランスを崩壊させたEさんは仕事を休みがちになり、やがて会社を辞めてしまいました。

例のアイドルの出待ちで、高飛車にほかのファンを仕切っている姿を見かけたという噂がありますが、今は消息が知れません。

 

このように、単に「夢日記」をつけただけで発狂する、ということはありません。しかし、リアルの世界でつらい悩みがあったりすれば、夢に囚われ、依存するようになっても不思議ではないですよね。

目が覚めていても夢の中でも、味わう喜怒哀楽の感情は同じです。だから、だんだん夢と現実の区別がつかなくなってくるのでしょう。夢を通じて無意識の世界を旅することには興味が尽きませんが、専門知識なしに自己流で行うのは、まだまだ不明の事が多い分野だけに危険が伴うのは事実です。

夢は、よく覚えていないことの方が自然で、生理的に忘れる必要があるから忘れるのだということも覚えておきましょう。夢中になりすぎることの無いよう、何事もほどほどにして楽しく夢と付き合ってくださいね。

まとめ

夢日記が危険なのは

・未来の予知夢を自動書記させられる
・夢がどんどん制御不能の深みにはまる
・悪夢の体験がトラウマに~夢と現実の記憶の区別がなくなる
・告白された夢をテレパシー交信と思いこむ
・夢の中の自分がリアルの自分の生活を乗っ取る

などの可能性があるから


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