伊勢神宮はパワースポットとしても有名で、現代でも伊勢神宮参拝は人気があります。日本最大級の聖地と言われています。江戸時代の人々は一生に一度は伊勢神宮に参拝したいと願ったものでした。伊勢神宮は2013年10月に第62回式年遷宮の遷御の儀を行い、すべてを造り替えてその美しさを保っています。伊勢神宮は20年に一度、内宮・外宮の正宮や別宮などを造り替えて、いわば神様のお引越しをしています。
これは伝統的な信仰や文化が世代を引き継ぐことを意味しています。また、新しい社殿に遷って頂くことで神々から新たなエネルギーを頂きたいという気持ちも込められています。緑が多くて空気が澄んでいて、訪れると身が引き締まる思いがします。
実際に伊勢神宮参拝をする時には、どんなことに気を付けたら良いのか気になりますね。正しい伊勢神宮参拝の方法を知って、神様に失礼のないようにお伊勢参りをしたいものです。それでは、伊勢神宮参拝の正しい方法と知っておきたい7つのポイントをお伝えします。
伊勢神宮参拝の正しい方法・
知っておきたい7つのポイント
落ち着いた服装で参拝しよう
本来はスーツなどの正装で伊勢神宮参拝を行うのが正しい方法です。とは言っても旅行中なのでスーツは持っていないかもしれませんね。伊勢神宮参拝に行く時は、なるべくラフな服装は避けた方が良いでしょう。女性は肌の露出の多い服は避けましょう。
帽子はかぶって行っても構いませんが、ご神前では脱ぐのがマナーです。伊勢神宮内は広くて、歩く参道はほとんど玉砂利ですので、ヒールの高い靴やサンダル、歩きにくい靴は避けた方が良いでしょう。
外宮から内宮へ参拝しよう
伊勢神宮には外宮と内宮の2つがあり、本来はこの両方を参ることが正しい伊勢神宮参拝だとされています。内宮のご祭神は天照大御神(あまてらすおおみかみ)で、日本人の総氏神様と言われている存在です。
外宮のご祭神は豊受大御神(とようけのおおみかみ)で、天照大御神の食事を司り産業や食事に関する神様と言われています。伊勢神宮参拝の順序は、外宮から内宮へ参るのが習わしとされています。
いずれか片方だけお参りすることは「片参り」と言われて、できるだけ避けた方が良いと言われています。それぞれの場所に着いたら、まずご祭神の祀られているご正宮にお参りして、その後、別宮を回るのが正式な順序です。
参道の中央は歩かないようにしよう
入り口に着いたら、外宮は火除橋、内宮は宇治橋を通って神域に入ることになります。伊勢神宮参拝で気を付けてほしいことは、外宮の参道は左側通行で、内宮の参道は右側通行になっています。これは、橋を渡った先の手水舎の位置に合わせて決められています。
橋に表示がしてありますので、その通りに従って歩けば大丈夫です。参道では中央は神様の通る道とされているので、一般の人は中央を歩いてはいけません。鳥居を1つ越えるごとに神様の領域に近づいているので、鳥居の前では軽く一礼してから通って下さい。外宮と内宮の参拝方法は基本的に同じと考えて良いでしょう。
手水舎で手と口を清めよう
伊勢神宮参拝の時は、正宮に参拝する前に手水舎で手と口を清めます。手水舎の作法にも正しい決まりがあります。まず、一礼してから右手で柄杓を持って水をすくい、左手を清めます。その後、左手に柄杓を持ち替えて、右手を清めます。
再び右手に柄杓を持ち替えて、左手に水をすくって口をすすぎます。そして左手を清めて下さい。柄杓を両手で持って垂直に立てて、余った水を柄杓の柄に伝わせて清めます。柄杓を伏せて元の位置に戻して、最後にもう一度一礼します。水は最初に一度すくうのみで、その水を少しずつ使って下さい。
ご正宮では感謝を伝えよう
伊勢神宮参拝をする時には、外宮・内宮のご正宮では、神様に感謝の気持ちを伝えましょう。この2つの正宮では日頃お守り頂いていることに対して、感謝の気持ちを込めてお参りしましょう。お参りではご利益や私欲祈願をしてしまいがちですが、ご正宮ではしないでおきましょう。
また、伊勢神宮参拝に行く時はカメラを持って行きたくなるかもしれませんが、写真撮影禁止の看板が出ている所があります。神聖度が高い場所では写真撮影をしていけないことになっていますので気を付けて下さい。
拝礼は二拝二拍手一拝で行おう
伊勢神宮参拝の拝礼の作法があります。まず、ご神前に向かって背筋を伸ばして立ち、90度に腰を折って二拝します。両手を胸の高さで合わせ、二拍手します。ここでお参りをします。最後にもう一度、腰を折って一拝します。
お辞儀の仕方には、拝(はい)と揖(ゆう)の2種類があります。拝は丁寧で正式なお辞儀の仕方で、腰を90度に折ります。ご神前で拝礼をする時は拝でお辞儀をするのが正しい伊勢神宮参拝の方法です。一方、揖は軽いお辞儀のことで、腰を15度から45度の角度に折るお辞儀の仕方です。鳥居をくぐる前には揖でお辞儀をすると良いでしょう。
個人的なお願い事は別宮でしよう
せっかく伊勢神宮参拝の機会があるのですから、個人的なお願い事もしたい気持ちもありますよね。個人的なお願い事をする場所は、外宮・内宮のそれぞれの第一の別宮ですると良いでしょう。内宮の第一の別宮は荒祭宮で、外宮の第一の別宮は多賀宮です。
どちらにも第一の別宮には神様の荒々しい活動的な面の魂であるご祭神の荒魂(あらみたま)が祀られています。外宮・内宮ともにご正宮のすぐ側ですので、伊勢神宮参拝の折には訪ねてみましょう。
いかがでしたでしょうか。
伊勢神宮参拝の正しい方法や知っておきたいポイントをお伝えしました。堅苦しいことばかり書きましたが、正しい参拝方法は一度で覚えられないので形式にこだわらなくても良いでしょう。あくまでも神様に失礼に当たらないように、敬虔(けいけん)な気持ちで伊勢神宮参拝を行うことが大切です。
伊勢神宮参拝の前に、自宅近くの氏神様へ「伊勢神宮へ行ってきます」と報告して、道中の安全を祈願してから出かけます。帰ってからも、もう一度氏神様へ出向き、無事にお伊勢参りを済ませたことを報告しに行くのが正しい方法です。
江戸時代には歩いて伊勢神宮へお参りすることが大流行していますから、強い思いを持って参拝に来ていたんですね。現代の私たちもこの気持ちを見習って、真剣な気持ちで伊勢神宮参拝をしたいものです。現代では交通が発達していますから、一生の間に何度も行くこともできますね。神聖なお伊勢参りをして運気をアップさせるのもとても良いことですね。
まとめ
伊勢神宮参拝の正しい方法や知っておきたい7つのポイントは
・ラフな服装は避けて、落ち着いた服装で参拝しましょう
・外宮から内宮の順序で参拝しましょう
・外宮の参道は左側通行で、内宮の参道は右側通行を守りましょう
・正宮に参拝する前に、手水舎で手と口を清めましょう
・ご正宮では日頃守って頂いている感謝を伝えましょう
・拝礼にも作法があり、二拝二拍手一拝で行いましょう
・個人的なお願い事はご正宮の側の別宮で行いましょう