願い事を叶えるための一つのよりどころが神社です。お正月には多くの人が神社を詣で、1年の無病息災、願望成就をお祈りします。
それほどまでに神社は日本人にとってとても身近なものです。自分が幸福に生きるために不可欠な存在となっているとも言えるでしょう。その点から考えると、神社を参拝して願い事を叶えたいと思っている人は、おそらくたくさんいることでしょう。
では、その願い事を必ず叶えるためにはどうするか。まずは正しい作法で参拝しなくてはいけません。しかし、その作法がおろそかになっている人も実は多いのです。
間違った方法で神様にお願いをしても、神様は聞いてくれません。そこで、あなたの願いを必ず叶えるための正しい神社参拝方法をお教えします。これらを実行して、あなたの願望をぜひ神様に聞いていただけるようにしましょう。
願い事を必ず叶えるために覚える☆
正しい神社の参拝方法
神様への敬意を忘れないことが前提
あなたの願い事を聴いてくださるのは神様です。この世の万物の長です。そういう方にお願いするのですから、厳粛かつ真摯に接するようにしなくてはいけません。
神社は、私たちにとって身近な存在ですが、だからといって馴れ合いのような接し方は許されません。神社に入る前、もっと言えば、自宅を出る前から偉大な人にお会いするような緊張感をもつことが大事です。また神様への姿勢もおそろかにしてはいけません。
他人に頼みたいことがある場合、謙虚で、礼儀正しい態度で「お願いします」と言う人は多いと思います。それと同様のことが神社参拝にも必要です。まして相手は神様なのですから、より謙虚に、礼儀正しくするべきでしょう。
そうした態度の基本には、神様に対する敬意があります。敬意がなければ、本当に謙虚で礼儀正しい接し方はできません。心の底から神様を尊いと感じ、おごそかな気持ちをもって神社に入るようにしましょう。
鳥居の前では一礼する
神社には必ず鳥居があります。それは神社のシンボルだからです。神域を表すシンボルになっているのです。私たちの住む場所と神様のいる場所との境界を表すと言ってもよいでしょう。神域とは、神様が降臨される場所のことをさします。
鳥居は神様のいる神聖な場所への入り口なので、そこから聖域になります。ですから、礼儀正しい作法を行わなくてはいけません。鳥居の前でいったん立ち止まって、敬意を払って一礼するのがならわしです。また、鳥居を出るときにも、振り返ってお辞儀をするようにしましょう。
鳥居から拝殿(=神様を祀ってある、礼拝するための建物)までの参道が階段でも上り坂でもない、平坦な一直線になっている神社で、自転車に乗って鳥居をくぐる人を見かけたことがありますが、鳥居は徒歩でくぐるようにしましょう。もし、自転車で神社にでかけたならば、鳥居をくぐる前の場所に駐輪するようにしましょう。
参道の端を静粛に通る
鳥居から神様を祀る本殿までの道を参道といいます。多くは玉砂利や石畳を敷いた形になっています。この参道は、神様に願い事をするために人が通る道でもありますが、本来は神様が通る道です。ですから、ここを通る場合でも作法を守らなくてはいけません。
参道は神様が通るための道と解釈されています。しかも、神様はその道の真ん中を通ります。その点から考えると、参拝者は神様に敬意を払いつつ、参道の端を通って本殿に向かうのが正しいのです。また、参道は神様のエネルギーが通るところとも言われています。
しかし、そのような場合でも、やはり人は参道の端を通るべきでしょう。参道を通るとき大きな声で談笑しながら通る人がいますが、これは失礼に当たる行為です。
参道を通って本殿まで行くときは、大きな声を出さずに、できるだけ静かに歩くようにしましょう。また、広い神社を観てまわるときも、静かにしておくことをお勧めします。
禊(みそぎ)も神社参拝の基本
禊とは、体についた穢(けが)れを洗い流して清浄にすることです。神社には手水舎があるので、そこで身を清めるようにしましょう。清め方は次のとおりです。
1.右手にひしゃくをもって左手を洗います。
2.左手にひしゃくをもって右手を洗います。
3.また右手にひしゃくをもち、左手に水をためます。その水で口の中を洗います。
4.もう一度、右手にひしゃくをもって左手を洗います。
手水舎で清めるときにやってはいけないことは、ひしゃくに直接口をつけて口の中を洗うことです。これは神様への無礼というよりも、ひしゃくを使う他の人のことを考えていない行為です。
他の人のことを考えず、自分の都合でする行為を、神様が好むことはありません。また、手や口を洗いながら「祓(はら)いたまえ、清めたまえ」と念じたり、口に出したりするのも効果的と言われています。
自己中心的な願い事は避ける
「お金が儲かりますように」「試験に受かりますように」「素敵な恋人が見つかりますように」などといった願い事は、自分自身についてのものです。多くの人がこのような願い事をもっていますが、そのことを神様にお願いしても、まず叶うことはないでしょう。
なぜなら、神様は自己中心的なお願いが無意味であることを知っているからです。たとえば、「お金がたくさん儲かりますように」とお願いしたとします。それでお金が入ってきても、周りの大事な家族が病気になったり、怪我をしたりしたら、そのお金はすぐになくなってしまいます。
でも、「家族がみんな健康でいられますように」と願って、それが叶えられたら、決して自分も不幸にはなりません。そのように自分の欲求を願うのではなく、他人の幸福を願うことが大切です。
そういう人を神様は受け入れてくださるのです。また、人の幸福は自分の幸福にもつながります。そういう意味でも、願い事は自己中心的でないほうがよいのです。
初詣には氏神様に参拝する
お正月の初詣には、多くの人が神社を訪れます。特に有名な神社には、わざわざ遠くから来る方も少なくないようです。しかし、初詣には氏神様を祀っている神社を訪れるのがベターです。氏神様とは、同じ地域に住む人々が共同で祀っている神様のことです。
氏神様はその地域を守ってくださる鎮守(ちんじゅ)です。ですから、私たちがまず大事にし、感謝しなければならない神様です。その氏神様をさしおいて、他の大きく、有名な神社に初詣に行くのは、ある意味、氏神様に失礼な行為といえましょう。
会社組織でたとえれば、自分の直属の上司でなく、いきなり重役クラスに相談に行くようなものです。そんなことをしたら、直属の上司はどう感じるでしょうか。
自分の住む氏神様がわからない場合、地域の方々に尋ねてみましょう。それでもわからない場合、最寄りの神社庁に問い合わせてみると教えてくれます。
くり返しの参拝が効果を生む
みなさんは1年のうち、神社に何回訪れますか。もし、初詣の1回だけというのであれば、願い事を叶える効果は薄いとお考えください。年に1回ぐらいの参拝では、神様に対して真摯な態度をとっているとは言えません。
やはり、何度も神社を訪れ、神様に接することが、願い事を叶えるためには必要でしょう。場所によって異なりますが、神社には年中行事があります。氏神様が祀られている神社では、どのような年中行事があるかを知っておきましょう。
そして、行事が行われる日には、ご挨拶に伺う形で神社を訪れることをお勧めします。このとき重要なのは、神様に感謝することです。この日まで、地域の人たちを守ってくださったことを心から感謝するのです。もちろん、年中行事の日以外に訪れてもよいでしょう。
大切なのは、あなたの気持ちと態度です。真摯な態度とうやまう気持ちをもって神様に何度も接するようにすれば、あなたの願い事を聴いてくださるでしょう。
いかがでしたでしょうか。今まで知らなかった、または間違っていた神社参拝の方法を、改めてわかったという方も多いのではないかと思います。神社は聖域であり、そこでは神主さんが常に清浄を保っています。これは神様に対する心からの敬意を示すものです。
参拝者の私たちも、それと同様の気持ちをもつことが重要です。常に神様をうやまい、真摯な態度で祈りを捧げる。それによって神様の神威がより強くなり、私たちの願い事を受け入れてくれるようになるでしょう。
まとめ
願い事を必ず叶えるために覚える☆正しい神社の参拝方法
・神様への敬意を忘れないことが前提
・鳥居の前では一礼する
・参道の端を静粛に通る
・禊(みそぎ)も神社参拝の基本
・自己中心的な願い事は避ける
・初詣には氏神様に参拝する
・くり返しの参拝が効果を生む