〈殺人〉を現実の世界で体験することはまずないですが、かくれた深層心理の象徴的行為として夢で体験することはよくあると言われています。もし夢のなかで殺人がおこった場合、現実世界で犯罪にあったり、または自分が犯罪を起こしてしまうのではないかと心配になるかもしれませんが、夢における殺人は実際の犯罪とは異なるので安心してください。
夢占いで「殺人」が意味する事柄は、あなたの心の奥に隠れた満たされない気持ちや、インナーチャイルドのよびかけであることが多いとされています。あなたの見た「殺人」の夢を、さっそく５つの視点から読み解いていきましょう。
夢占い☆『殺人の夢』に秘められた
５つの心理
抑圧された怒り
もし夢の中で誰かを殺してしまう夢を見た場合、あなたは長い間表に出すことを許されなかった怒りを心の中で抑え込んでいるのではありませんか。〈怒り〉という感情は、発散されないと自分でも気付かないうちに強いエネルギーとなり、あなたを支配してしまうことがあります。
あなたは、まだ何もわからなかった小さなころになにか不当な扱いを受け、そのことに対する思いをずっと抑圧してきたのではないでしょうか。大人になって自分の受けた不当な扱いの意味を理解したとき、強い怒りに変わる事があります。また、あなたの置かれた社会的な立場によって表現することのできない、行き場のない怒りが殺人の夢となって表れる場合もあります。
自己嫌悪
夢のなかでは、「自分の嫌な部分を消し去りたい・変えたい」という心理のあらわれとして殺人がおこる場合があります。もし誰かに殺される夢を見た場合不吉な感じがして怖くなってしまうかもしれませんが、これはあなたが自分のコンプレックスにまっすぐ向き合い始めているというポジティブな兆候であることが多いのです。
もし殺人鬼などから逃げまわっている途中で目覚めるというケースが頻繁におこる場合は、あなたはまだ今抱える問題や、自分の性格の認めたくない部分に向き合うのを恐れている可能性があります。また、「あなたの性格の嫌な部分と似た性質を持つ誰かを夢のなかで殺す」ことで、あなた自身の変化を促そうとしているケースもあります。
感情のコントロールができない状態
あなたは心のどこかに、自分でもコントロールできない強い思いを抱いている特別な場所を隠し持っているありませんか。たとえば、そのことについてはぜったいに侮辱されたくない、誰にも踏み込んでほしくない…など、「他人に勝手に踏み込まれると理性が飛び、怒りがコントロールできなくなる何か」があると人を殺す夢を見ることがあります。
そんなスイッチを心のどこかに抱えている人は多いものです。あなただけではありませんので、無理に正常になろうとせず自分の弱さを受け入れてあげてくださいね。この夢はあなたが今すこし疲れているサインなので、少しお仕事などを減らしてゆっくりと休息をとるようにしましょう。
意思と行動が違う
「だれかに殺される」という夢をみたあなたは、いま「感情」と「行動」がちぐはぐになっていて、そのことに対しすこし危機感をもっている可能性があります。
たとえば、「楽しくもない遊びや惰性の人付き合いに延々と時間を費やしてしまう」といったケースや、「ほんとうは幸せな結婚がしたいのに不倫がやめられない…」といった場合などが考えられます。
今のあなたは、自分に起こっていることなのにまるで別の人間の行動を眺めているような、〈離人症〉に近い心理状態に陥っている場合があります。
人間不信・現実感の薄れ
「夢のなかで街をあるいていたら、殺人現場を目撃した」などといった、あなた個人の怒りや特定の知人の登場しない公共の場で起きたランダムな殺人の夢の場合、あなたは今少し人間不信におちいっているのではないでしょうか。最近社会に対する漠然とした不安を抱えていたり、やさしさが欠如した環境に身をおいていませんか？
この夢は、ソーシャルネットワークなどのツールの使い過ぎで世界に対する現実感が薄れている傾向を表すこともありますので、心当たりのある人はインターネットからちょっと距離を置いてみるとよいでしょう。
いかがでしたでしょうか。
このように一見ちょっと怖い印象の殺人の夢ですが、落ち着いて分析してみると、あなたのほんとうの気持ちを理解するための鍵になることが多いのです。
この夢を見るときは、あなたの中で根本的な変革を起こすためのエネルギーが蓄積されていることが考えられます。このエネルギーはプラスにもマイナスにもなりうるものですから、あなたのみた夢に隠された心理をよく分析して、運気の好転にじょうずに繋げるよう利用してみてくださいね。
まとめ
夢占い☆『殺人の夢』に秘められた５つの心理
- 抑圧された怒り
- 自己嫌悪
- 感情のコントロールができない状態
- 意思と行動が違うことへの危機感
- 人間不信・現実感の薄れ